湯川税理士事務所
海外法人と取引する際のインボイ...

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2024.04.05

海外法人と取引する際のインボイス制度の影響とは?

インボイス制度に関するご相談は多岐にわたりますが、中でも多く頂戴するご相談は「インボイス制度が導入されたが、海外の取引先と請求書をやり取りする場合はどのように対応したらよいのか」というものです。
ここでは、海外法人と取引する際のインボイス制度の影響についてみていきましょう。

インボイス制度について

インボイス制度とは、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式のことで、正式名称は「適格請求書等保存方式」です。
一定の要件を満たした適格請求書を売り手が買い手に発行し両者が保存することで、仕入税額控除の適用を受けることができます。

インボイス制度の対象となる取引

インボイス制度の対象となる取引は、「消費税の課税事業者との取引」です。
そのため、免税事業者との取引は対象外です。
また「消費税」が発生しない取引も対象外です。
消費税の定義は、「①国内において②事業者が行う資産の譲渡等(③事業として対価を得て行う資産の譲渡、資産の貸付けおよび役務の提供」です。
これらに当てはまらない不課税取引、非課税取引は、インボイス制度の対象外です。

海外法人との取引はどうなる?

海外法人との取引の場合、その取引が「国内取引」と「国外取引」のどちらに該当するかで、インボイス制度の影響を受けるかどうかが変わってきます。

〇国内取引に該当する場合
当該取引が「国内取引」に該当する場合は消費税が発生するので、インボイス制度の影響を受けます。
例えば、取引相手の海外法人が、日本国内に支店や工場などの事業を行う場所を所持している場合などが挙げられます。
この場合、「資産の譲渡や貸付を行う場合、その資産が国内にあるかどうか。サービスの提供を行う場合、実施場所が国内かどうか」という内外判定で国内取引に該当するため、インボイス制度の影響を受けます。

〇国外取引に該当する場合
当該取引が「国外取引」に該当する場合は消費税が発生しないため、インボイス制度の影響は受けません。
なお、外国貨物の輸入取引については国内取引に該当しませんが、輸入消費税が課税されます。
ただしこの場合は、「輸入許可通知書」で仕入税額控除を受けることができ、インボイス制度で定められている「適格請求書」は不要です。

海外税務に関するご相談は湯川税理士事務所にお問い合わせください

インボイス制度は始まったばかりの制度であり、今後も制度改正を繰り返すことが予想されます。
また海外取引がインボイス制度の影響を受けるかどうかの判定はケースごとに判断が必要になるため、一定の専門知識が要求されます。
インボイス制度対応でお悩みの皆様は、湯川税理士事務所にお気軽にご相談ください。

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